静かな暮らし

たまたま、こんな動画を見つけた。

ちょっと、これまでのYouTube観みたいなものが揺らぐような静かな動画である。

生活雑音が入っているのも新鮮。

ふと、「自分に必要なものっていったいなんだったろうか」などと考えた。

人にはそれぞれ異なる価値観があり、感じる居心地の良さも人それぞれである。

 

最新のタワーマンションでスタイリッシュに暮らしたい?

古民家でのんびり自然に身を溶かして暮らしたい?

北欧風のデザインに囲まれて暮らしたい?

ミニマムな暮らしがしたい?

 

夫と結婚してすぐのころ、家具を揃えるために、大塚家具の銀座店舗に足を運んだ。

当時、お店は階ごとにテーマが設けられており、フロア一体がそのテーマに沿ったインテリアで統一されていた(今どうなっているか知らない)。

モノトーンな色のフロア、明るくポップなフロア、エキゾチックで攻めたデザインのフロア。

エスカレーターで階を移動するとまったく異なる雰囲気の空間に身を投じることになり、ちょっと不思議な体験だった。

どのフロアも統一感があり、そのフロアに行けばそこの魅力がある。どの階で買い物をするのか、どうしたいのかは自分の判断に委ねられている。

とはいえ、どのフロアも店側から「提案」されたものであり、そこから「選択」しなければならないという思い込みを生む。

 

件の動画を見て、改めて、自分がこれまで「こうしよう」と思っていた暮らしは、果たして誰かから押し付けられたものではなかっただろうか、と考えた。

大塚家具はじめ、電車や街の広告、ポスティングされた不動産のチラシ、テレビのCM、Instagramなど、身の回りにはさまざまな「お手本」が溢れている。

自分が感じるほんとうの居心地の良さとは、果たしてどんなものだっただろうか。

 

 

写真は、キッチンのカウンター。実家で摘んできた花を置いてみた。花を飾ったら部屋が明るくなった。季節の花がある暮らしって良いなと思った。

 

京野
ばいちゃ!
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