登園自粛にて

幼稚園で新型コロナウイルス陽性が出てから約1ヶ月、息子を登園自粛させた。

新生児の頻回授乳で寝不足の中、3歳児と全力で一日中遊ぶのは結構きつい。体力がついてきてお昼寝をしなくなったし、色々と理解ができるようになった分ごまかしが効かなくなってきている。きちんと見ていないと「こっち見て!」と意思表示してくるし、遊びも複雑化して工夫が必要だ。

DVDを見せっぱなしにしておけば楽だけど、きっとこうして一日一緒に遊べる時間も減ってくるに違いないのだ。復職すれば物理的な時間も精神的な余裕もなくなるだろうし、そのうち友達と遊ぶ方が良くなり親からは離れていくだろう。

今せっかくあるこの時間を大切にしよう、と思った。

 

さて、なにをして遊ぼうか、と考える。

3歳になり、できることが増えてきた分、その子に合った遊びのカスタマイズにこちらの力量が試される。

 

0-2歳の頃の遊びはやりやすかった、と思う。なぜなのかと考えてみると、幼児教室の存在が大きかったのだと思う。クラスで毎回テーマが与えられるのだが、これが遊びのヒントになっていた。

たとえば手指の緻巧性を高めるために筒の中に小さなチェーンを落としたり、腕の筋肉を高めるために手押し車をしたりする。その際、どういう声かけをしながら何に気をつけるべきなのか指導がある。

また、教室で実践するカップ隠しゲーム、お買い物ごっこ、簡単なワーク、工作などを見て「こうやってやればいいのね」と家遊びのネタになっていた。クレヨン、はさみ、のり、平均台、フープ、フラッシュカードなど、教室で使った道具から遊びを広げていくことも容易かった。

通っていた幼児教室は親への講義、練習、日々の育児の相談の場。どんなふうに子どもと遊ぶのかを学ぶ、いわば「親のためのスクール」だった。

教室で学んだことは家で実践し、次回のクラスの冒頭にフィードバックとディスカッションの時間が設けられていた。これが非常に良く、私は積極的に発言して周囲に驚かれた。

通常、ディスカッションで話す人はあまりいないようだった。外資系勤務のせいか、私はこういう場で発言することに抵抗がない。もしかしたら空気の読めない人になっていた可能性はある。しかし、ちょっと議題を放り込むとディスカッションが盛り上がる。最初に話す人がいないだけなのだ。

しばらくすると「話して良いんだ」という雰囲気ができてきて最初に発言するメンバーも増えだんだんと濃密で貴重な時間になっていった。

お互いの悩みや課題、対処法が共有できる貴重な時間となり、親同士も打ち解けてランチやハロウィンで集まる間柄となった。貴重な友人である。

 

その後、3歳になり進級したクラスは母子分離のお勉強クラスとなってしまった。親と先生のディスカッションの時間もなくなった。

お迎えの際、親に対して授業のフィードバックはあるが、内容も遊びから訓練の要素が強くなった。これをなかなか家でやる気になれず、これまで遊びのネタの仕入れ元がほとんどこの幼児教室だったことから、ネタが尽き始めたのである。

 

息子は今、NHK Eテレの「にほんごであそぼ」が大好きで、この番組に出てくるかるたをすべて持っている。

かるた遊びが好きというより、絵あわせになった対を見つけるパズルゲームのようなものだと思っているらしい。

これを繰り返しているうちに文字が読めるようになったのかもしれない。

ただ、家でかるたばかりしているとどうしても文系に偏る点が気になる(文系理系というくくりもどうかと思うが便宜的に使用する)。

テレビのクイズ番組を見ていても思うが、国語や社会のような文系科目は一対一対応のクイズを作るのが容易だ。番組の枠も限られている中で万人に分かりやすい問題を作ろうと思うとどうしても文系科目の記憶系問題になる。ここに理系っぽさを出そうとしてもせいぜい脳トレの粋を出ない。

文系科目も掘っていけば深い学問だと思うが、理系科目は問題を薄めるのが難しいのだ。

ということで主に理系的要素における息子の家での遊びの設計が目下の課題である。

 

なにかヒントがあるかもと思い、いくつか参考になりそうな本を買ってみた。

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息子が家にいると「自分の時間が欲しい」と思う。けれど、夜、息子の寝顔を観ていると「今日私はきちんと息子に向き合えただろうか」と思うのだ。

そしてたいてい、息子の一人遊びの横でスマートフォンを見ていたことなどを悔いるのだ。

何度か名前を呼ばれたような気がする。それを無視しなかったか?

そのスマートフォンの情報は自分に何をもたらしたのか?そのときに見なければならないものだったのか?

 

自分の時間と息子との時間。ちょうどよいバランスが見つかると良い。

 

 

 

 

写真は、庭の庭の白梅。見えにくいが虫が飛んできたところを撮った。

 

 

京野
ばいちゃ!
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