産院選び考察

第一子のときは都内の自宅近くの産院で、今回第二子は里帰りして出産した。

前回と今回、異なる産院で出産したことで少なからず産院による違いを感じた。

 

どこの産院で産もうかと考えるとき、無痛分娩の有無だとか、LDRがあるかどうかといった機能面を比較する人が多いんじゃないかと思う。あるいは、有名医師の評判やセレブ産後としての知名度など。

いずれも「産むまで」の要素が大きいのではないか。出産というとどうしても「産む」という一点に関心が集中しやすいせいかもしれない。もちろん産むときのことも大事だとは思うけれど、今回産院を変えたことで、改めて産んだあとの入院生活もとても重要だなと感じたのだった。

産むまでも約10ヶ月と長いが、産まれた後の生活もまた長い。しかも、産まれたあとはお腹の中に入っている胎児と違い、目の前の生き物としてのお世話が始まる。

産後のわずかな入院生活は、産後スタートする赤ちゃんとの生活のシミュレーション期間でもあるから、この期間中にさまざまな疑問や不安が解消されると良い。

入院中はすぐそばに助産師さんがいる。ミルクも自動的に出てくる。困ったことがあればナースコールできる心強さがある。

だけど、退院したらそういうぜんぶが自分にのしかかってくる。

もちろん夫や、里帰りしていれば両親に頼れる部分もあるかもしれない。だけど、たとえば母乳問題はどうにもならない。

 

私は第一子のとき母乳のことで悩んだ。思うように母乳が出ず、退院してからもベビー用の体重計をレンタルしてどのくらい飲めるようになったかこまめに計測したり、搾乳したりとかなりストレスだった。

もちろん入院中に問題が解消しなくても、母乳外来に通うことができる。だけど、新生児を抱えて病院通いはやっぱりすごく大変だったので、入院期間中に解消できるならその方が良いと思う。

 

端的にいうと、長男を産んだ産院はベビーファースト、そして今回長女を産んだ産院はマザーファーストだと感じた。

ベビーファーストの産院は赤ちゃん中心の入院生活。母乳育児を推奨しており、初日から母子同室。母乳育児を希望しなければそこまでの指導は入らないのかもしれないが、助産師さんが毎日赤ちゃんが飲んだ母乳量の確認をし、おっぱい指導をしてくれる。ナースコールをしなくても、とにかく頻繁に部屋に来てチェックしてくれる。今思えば、かなり手厚いマッサージや指導をしてくれていた、と思う。

マザーファーストの産院はお母さんが中心の入院生活。母体を休めることを最優先に、母子同室は時間が限定されていたり、お母さんへの癒やしが充実していた。赤ちゃんはどんどん新生児室に預けてくださいね、という方針だ。アロママッサージのサービスやカフェテリア、デザートやコース料理などでおもてなししてくれる。助産師さんはめったに病室には来ない。指導を受けたい人は自分で授乳室に足を運べば良い、というスタイル。

個人的には初産の場合、特に母乳で育てたいと考えている場合は、ベビーファーストの産院を、余裕ができる2人目以降はマザーファーストの産院を選ぶと良いのではないかと思う。

 

私は今回2人目の出産で心の余裕があった。かつ、母乳に関しても1人目のときに指導を受けていたので、自分でマッサージしたり、新生児室に足繁く通いおっぱいを咥えさせることで入院期間中におっぱいを開通させることができ、退院後は完全母乳で子育てができる状態になった。これは1人目のときの産院での指導および母乳外来で得た知識が大きかった、としみじみ思う。

今回の産院でアロママッサージやアフタヌーンティーなどのサービスを手放しで楽しむことができたのは、大きな問題がなく心に余裕があったことが大きいと感じる。

 

いずれにしても、自分の考えと合う産院を選ぶことが重要だと思う。

母乳育児にこだわりがないのに母乳育児推奨の産院に入院するのも、完全母乳を希望しているのに母子分離でそれができない産院に入院するのもストレスだろう。

 

 

写真は、病院で出たアフタヌーンティーセットのマカロン。

京野
ばいちゃ!
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