日記のはじまり

2021年が終わる。

ふと、2022年から日記を書いてみようかと思い立った。

1月1日から日記を書こうと決意したことはこれまでなんどもあったような気がする。

何かを始めるのに、別に節目である必要はないはずなのだけど、なんとなく節目には新しいことを始めてみたくなるものだ。

 

大学一年生のとき、自分専用のノートパソコンを手に入れてから(学科で購入必須だった)、気づけばブログに日記を書いていて、これは割と続いていたように思う。

当時の日記は誰かに読んでもらうためというよりは純粋に自分の記録のために書いているという要素が強くて、美しいと思った数式の証明などを載せたりしていた(「そんなブログ誰が読むのだろう」と思うけど一定の読者がいた)。

今思えば多少無防備な部分もあったように思うが、毎日ブログに書くネタに困るということはなかった。

 

それがここ数年、副業の傍ら少しずつ発信活動を始めるようになってから、自分の「価値」というものを考え始めるようになった。

最初は読者が増えることが面白かったが、だんだんと文章を書くことが仕事的になり、「何を書くべきか」という問題に向き合わざるを得なくなった。

どうすれば自分の価値が発揮できるのか。インターネット上の自分をどうブランディングしていくべきなのか。

そんなことを考えるうちに、価値のないことや無駄なことは書いてはいけない、ブレてはいけないという強迫観念のようなものにとらわれ身動きが取れなくなった。

 

自分自身に迷いなき明確な方針があれば、舗装された道路を走る車のように、ただ「走る」ことに集中できる。

しかし、私にとっての発信活動は日々迷い考えながら軌道修正していく茨の道であった。

そのため、きちんとした方針や戦略がない状態で行動に移すことができない=発信が止まる、ということがしばしば起こった。

「書く」ことのハードルが上がり(自分で上げているのだが)、苦痛にすらなっていった。

 

記事にするメッセージと自分のSNS上でのキャラクターや将来の方向性の辻褄は合っているのか?

誰に、どんな価値を提供できているのか?

 

毎日そんなことを考えて何も書けずに苦しんでいたとき、ふと森博嗣氏の「MORI LOG ACADEMY」のことを思い出した。

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「森氏は毎日どんな日記を書いていたっけ?」と思いながら本をめくってみたら、割と普通の日記(無益という意味ではない)だったのである。

そしてそれはそれでとても面白い、と感じた。

それでなんだか肩の力が抜けて、何か明確な、あるいは有益なメッセージがなくとも、また「書く」という習慣を取り戻すところから始めてみよう、と思ったのだった。

そういうわけで、たとえ有益な情報がゼロだったとしても、そして誰の役にも立たなかったとしても、自分のために「自分の作品を残す」ということに主眼をおいてもう一度日記なるものを書いてみようと思い、書いてみるのである(決意表明)。

 

写真は実家の洗面所のごちゃごちゃした整髪料たち。

 

京野
ばいちゃ!
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